2022.05.20AKKOのお散歩

レトロな商店街のレストランでバカラが出てきた

最近、散歩がてら、地元の古くからの商店街をときどき訪れる。

野菜はお取寄せしているし、お肉もほとんど買わないので、
特に買うものと言ったら、お惣菜屋さんの煮豆。
母が好きでよく買っていたからつい。

レトロな商店街は、私よりもずっと年上だ。
戦後の闇市から始まったらしい。
途中、火事や放火があり、なくなってしまうかと思ったけれど、
最近はおそらく賃料が安いからか、新しいお店もできている。

これまでの、八百屋さん・花屋さん・お菓子屋さん・肉屋さん、魚屋さん・お惣菜屋さん・
和菓子屋さん・履物屋さん・金物屋さんに加わって、
レストランが2軒、韓国料理屋さんと
代官山のレストランのドレッシングを作る工房などが増えた。


残念ながら、わりと賑わっていた鰻屋さんや漬物屋さんはなくなってしまった。
年齢層高めの店主が亡くなったりすると、後継者がおらず店じまいしてしまうっぽい。

商店街の面白いところは、お店の人とお喋りができるところだ。
そしてお喋りしてしまうと、ついお財布の紐も緩んでしまう。

最近のお気に入りは『デッサン』という名の洋食屋さんだ。
シェフが1人でやっている、5人も座れば満員のカウンター席のお店。


ジャズとお酒と食べることが大好きなシェフが、
化学調味料を使わずに作った料理は、こだわりがあって、
ふらりと歩いて食べに来るには、ちょうどいい。


今日も、お使い物を探しに和菓子屋さんに行ったら閉まっていたので、
ふらりとランチを食べに来てみたら、
お姉さんが一人ワインを飲んでいた。
店にはJazzが流れている。ここだけ雰囲気が違う(笑)

今日は久々に今年初のハンバーグだ!と食べる気満々だったのだけれど
シェフが
「ハンバーグ売り切れ」の貼り紙を書いていた…

がくっorzとしたけれど、気を取り直して
『プッタネスカ(娼婦風)パスタ』を頼む。


オリーブ・ケッパー・アンチョビ・唐辛子の効いた
できたてのパスタには、生のチーズがすり下ろしてあった。
風味よく、ペロリ。

デザートに、これも手作りのガトーショコラと珈琲をいただく。

あれこれ、地元神奈川のおあしいお店について情報交換したり、
ニンニクは縦と横どう切るかとか、
バケットは斜め切りしてはダメとか
お料理の話もいくつも教えていただいた。

この季節は空豆が美味しいから、
ニンニクと塩だけでアーリオオーリオにしようかなと、
作り方を解説してくれた。
美味しそう!作ってみよう!

お姉さんは品よく飲みながら4杯目のワインをお代わりしていた。
摘んだ葡萄を藁の上に一か月干して作ったというワインは、
注いだだけで、離れた席までいい香りが漂ってきた。

16時頃になると、「飲んじゃおかな」と、
シェフもグラスにバーボン🥃を注ぎ、
炭酸水を作って水割りにして飲んでいた。
グラスがとても素敵だと褒めたら、
「だってバカラだもん」
おおお!こんな庶民の商店街でバカラが出てくるなんて!

お酒好きのシェフゆえに、日本酒も置いてあったり、
お客さんの好みで、酒屋さんも夜の10時まで配達してくれるそうだ。
夜は飲まない私は、お呼びでない感じかも(笑)

お姉さんが食べてた《煎りたてナッツ》も美味しそうで、
飲めない私が、思わず「私も一杯!」と言いそうになった。

今度、呑み助の妹が遊びにきたら、連れて行ってナッツ、頼んでみよう。
その前に、ハンバーグをいただかないと!

後日、再訪してみた

そして、GWにお酒飲みの妹が遊びにきたので、夜にお邪魔してみた。

気になっっていたハンバーグも注文できた。
食べるときにレモンを垂らしてね、と言われたほうれん草のソテーは、
また食べたくなる味だった。


その日は昼間から出かけていて、夏のような暑さだったので
飲めない私も生ビールをほんの一口だけいただいた。左のグラスが私の。
リーデルのグラスで飲む久々のビールは、冷たくて美味しかった。

食事は、ものの1時間で平らげてしまった。
せっかくなので、気になっていた煎りたてナッツを頼んだ。
この前お姉さんが飲んでいたappassimento contessa carolaというワインも頼んだ。
豊かな香りで、甘めで濃いくて、一口飲んで妹に飲んでもらうはずが
2/3くらい飲んでしまった。

その後も、妹はワインにビールにハイボールに、、、と進んだ。
その間、私は、ガトーショコラとアールグレイのストレートを飲んでいた。

飲めない私を気の毒に思ったのか
「美味しいお茶があるからサービスするよ。」と、
深蒸し茶を煎れてくださった。

人足が途絶えた頃には、シェフもハイボールを飲み始めた。
常連さんが、「その辺のハイボールとは別物ですよ」と進めるそれは、
リーデルのグラスを冷やして、EliJan Craigというバーボンで作られた。


もうすぐ空きそうなこのバーノンの瓶が、綺麗だったので
「この瓶、捨てちゃうんですか?」と聞いて
「うん。木曜日のゴミの日に」とおっしゃるので
いただいてきた。ビンと缶が好きな私。
決してゴミ屋敷婆さんではありませんけど。

次にお勧めされたのはマティーニ。
007が「ステアしないで」と頼んでいたのはこれだったのか〜。


カットグラスをよ〜く冷やして、
Noilly PratのベルモットとBEEFEATERのジンの割合と
ステアする回数が決まっているという。
お酒を飲まない私には、よくわからないけれど
こだわり感はビンビン伝わるし、一口だけだけど美味しかった。

土鍋で炊いたご飯に蕗味噌を入れ、地元の野島産の海苔を巻いたおにぎりも出てきた。
呑助は小腹が空くので、ご飯ものも必須なのだ。

そして気がつけば、入店してから5時間くらいが経っていた。
でも歩いて帰れるお気楽さ。

お酒飲みなら最高ね。

そしてバーボンの瓶は思った通り素敵だった。

◆デッサン
https://youshokudessin.com/

◆浜マーケット
定休日:9のつく日
http://theyokohamastandard.jp/article-3618/